クラスライブラリと世界の記述

最近は、というか前からなのですが、.NET Framework(以下.NET)がマイブームです。というわけで、ちまちま.NETを触ったりして遊んでいるわけです。具体的にはC#でほげほげしてます。
.NETはマイクロソフトによるオブジェクト指向プラットフォームです。基本的には強く型付けされており、その型を管理するシステムが特定の言語に依存しないようになっているため、その型システムに対応した.NET言語と呼ばれる言語間で共通の型を利用したり、それぞれの言語で定義された型を他言語同士で相互に利用することができます。
で、その共通に利用できる型の集合というのが、NET Framework Class Library(FCL)と呼ばれるクラスライブラリです。C#は、Javaと言語仕様的にはかなり似ているんですが、Javaとはクラスライブラリが違うため、かなり違う世界になっています。
そもそも、オブジェクト指向プログラミングは、物理シミュレーションのために発明されたというその成り立ちからもわかることですが、世界というシステムをオブジェクトの組み合わせとして再記述するものです。C++Javaをはじめとしたクラス型オブジェクト指向言語では、実際のオブジェクトの「イデア」としてのクラスを定義することで、具体的な個々のオブジェクトの性質を定めます。
世界の見方が一通りでないのと同様に、オブジェクト指向の世界でも、その世界を構成する基礎的な概念(=クラス)、またその集合であるクラスライブラリが、作る人によって異なっていて、全く違う世界観になっているというわけです。