.NET clone 光と影

Gnome to be based on .NET - de Icazaという話もあれば、MS patents .Everythingという話もある、と。Fedora CoreにMonoが入るのかぐぐって辿り着いたスレッドより。
http://www.redhat.com/archives/fedora-devel-list/2003-December/msg01215.html
それがステキな技術であっても法的に問題のない範囲で利用されるべきだし、個人的には、C#とMSIL/CLIはともかく.NETプラットフォーム(ライブラリ)の移植についてはキワドイのではないかという見方をしてます。

Mono developers had been confident that "its basic functional capabilities have pre-existed too long to be held up by patents. The basic components of Mono are technologically equivalent to Sun's Java technology, which has been around for years," according to the Mono FAQ.

Monoの開発者はだいじょーぶだいじょーぶ、といったノリみたいですが…。
MSがC#とMSIL/CLIあたりを標準化したのは、C#の普及とMSIL/CLIに対応した言語や処理系の開発を促進するためでしょう。.NETプラットフォーム(ライブラリ)についてはMSがニギっていたいはずです。だってそうでなければMSがこの技術において囲い込めるのは、現時点でVisual C++.NETのマネージC++拡張くらいしかありませんから。
といっても、マネージC++拡張を握ってるというのはMSにとってある程度の意味を持つことではないかとみています。WindowsプラットフォームでのC++開発環境として、BorlandC++ Builderがあります。BorlandC# BuilderとDelphiで.NETに対応していきましたが、C++ Builderで対応するのは難しいというかマネージ拡張も文字通り独自拡張なので標準的なものが存在しませんし、事実上.NETできるC++開発環境をMSは独占できるのではないでしょうか。
MSがVisual C++.NETをバージョンアップする度に、より多くのC++機能をマネージC++で使えるようにしていくでしょうから、Borlandはそれに追従するか、自前で独自拡張をするしかないわけです。独自拡張すればおそらくMS製品との非互換性を叩かれ、追従すれば常に一足遅れになり、低機能であると見なされるでしょう。しかし、Delphi 8において、VCLを.NET向けに書き直したとCマガジンに書いてあったと思うので、この辺を見る限り、MonoやDotGNUの出方によってはBorlandクロスプラットフォーム展開もあるのではないかと見ています。
MSが.NETプラットフォーム(ライブラリ)をパテントでWindowsにしばりつけるか、WindowsでのC++開発環境市場の支配をさらに強固なモノにするか。はたまた、JBuilderやC++BuilderXに続くクロスプラットフォーム開発ツールがどしどしBorlandから出てくるようになるのか。
と煽ってみたりしましたが、オチがありません。